減災コミュニケーション・バンダナデザイン・コンテスト2016 | 展示・結果 - イベント情報

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エントリー作品展

■展示タイトル:

わたしと誰かを結ぶ・つなぐ、1枚の布。

減災コミュニケーション・バンダナ デザイン・コンテスト2016 エントリー作品展

■開催期間:

2016年2月16日(火)~3月27日(日)

ただし月曜(祝日の場合は翌平日)休館

■時間:

9:30~17:30(金・土は19:00)

■会場:

阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター 西館1Fロビー(無料ゾーン)

所在地 〒651-0073 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-5-2

http://www.dri.ne.jp/

■主催:

減災デザイン・プロジェクト

(一般社団法人芸術工学会特設委員会Ⅱ「減災と復興へのデザイン力」内)

■共催:

阪神・淡路震災記念 人と防災未来センター

■協力:

兵庫県立大学防災教育研究センター

■開催趣旨と概要:

「減災コミュニケーション・バンダナ デザイン・コンテスト2016」に応募いただいたバンダナのデザイン提案約50点を、実際の仕上がり原寸サイズの出力物で一堂に展示します。

非常時に備える用品として有効と言われるバンダナを、視覚コミュニケーションの装置として捉え、その活用可能性を考える、という趣旨で開催したこのコンテストは、2016年1月1日(金)〜17日(日)の期間に提案を募集し、全国より応募をいただきました。
これらの作品には、日常と非日常の接点という面で、そして言語コミュニケーションが閉ざされる場合にこれを視覚的なコミュニケーションによっていかにサポートできるか、という観点において、今回の趣旨を捉えていただいた実に興味深い作品が数多くあります。
これらの展示を通して、日頃から非常時への備えをいかに進めるか。また、いざという時の助け合いにおけるコミュニケーションの方法等について考えを深めていただけますことを願っています。

また、今回提案の中から最も優れた作品を、実際に製品化することを予定しています。そしてこの選定のための審査プロセスとして、展示会場におけるアンケート(人気投票)を行い、その結果も審査の評価に活用します。
ぜひ展示をご覧いただき、あなたが欲しいバンダナを推薦ください。

(図案そのものへの評価の公平性を得るために、提案者のお名前や肩書きを伏せた展示とさせていただきます。提案者・関係各位におかれてはご了承のほどお願い申し上げます。)

私たちは、こうした取り組みが、減災コミュニケーション・バンダナの概念の普及を後押しし、減災グッズとしてある既存のバンダナ製品の認知向上・浸透に貢献し、またこのジャンルへの企業等のご協力・ご参画を得ての新たな減災用品の開発や普及にもつなげられることを願っています。

■コンセプト解説:

○減災用品としてのバンダナについて

私たちはいつどこで被災するかわかりません。昨今では、非常時の1次持ち出し品、2次のストック用品だけでなく、いつも身につけ、普段の暮らしの中に取り込む「0次の備え」の発想も大切です。大判ハンカチやバンダナは、その「0次の備え」の具体的アイテムのひとつです。日常的にハンカチを1枚携帯する、小さなハンドタオルよりも、大判の方が、いざという時に包帯、三角巾、帽子、マスクなどさまざまな用途の代用として使える広い汎用性があります。

また、バンダナには、コミュニケーションをサポートするという点においても減災に活かせる機能があります。震災等の被災時には、人は互いに助けたり、助けられたりする関係になりますが、助けを求める側がどのような支援を必要としているのか、また支援をしようとする側にはどのようなスキルがあるのかを、被災したその時の混沌の中で、双方がスムーズに認識・把握することには困難が伴います。それが故に安全な避難が脅かされる可能性もあるでしょう。そういった時、バンダナは、その布の面にマーカーで記し、首や頭、腕に巻く、棒に括り付けて旗のように振るなどすることで、情報を発信・提示することができます。視覚によるコミュニケーションをつくり出す可能性。バンダナは数々の減災グッズの中でも、情報コミュニケーションをサポートする機能を携えたアイテムと言えるのではないでしょうか。

○「減災コミュニケーション・バンダナ」とそのデザインのコンテストの開催について

日々、ハンカチとして持ち歩くバンダナ。そしてそこに示された図柄を使ってより豊かなコミュニケーションを築き、またそれがあればこそ、非常時にも何かに役立てることができる。そんなコンセプトを携えたバンダナを私たちは「減災コミュニケーション・バンダナ」と称すことにしました。すでにこうした考え方で開発・製品として普及が進められているバンダナ製品もあります。(しかしまだその普及は誰もに認知されているというところまでは至っていません。これらの製品が本当に必要で有効なものであるなら、より広く普及し、認知されなくてはなりません。)

私たちは、このバンダナのコミュニケーション機能は、もっと多くの人に認知され、活用されることが常態化してこそ、はじめていざというときにも当然使われる道具として機能するのではないかと考えています。そのためには多くの人の関心を得て感性の面からも受け入れらられ、日々使用したい図柄であることも大切だと思われます。こうした考えからこの度、バンダナのデザインを募集するコンテストを行いました。いつも携帯し身に付けるバンダナにどのような柄・情報をプリントしておけば、日頃から、そしていざというときにもコミュニケーションを誘発する装置としてより良く機能するでしょうか。私たちはこの度、「日頃から使い、情報を発信し、人と人のコミュニケーションをつくりだす。そしていざというときに人と人とが支えあう上で何かしらの力を発揮する柄・図のバンダナ」というテーマでバンダナのデザインを募るコンテストを開催し、約50点の提案が寄せられました。これらの中には、日常と非日常の接点という面で、そして言語コミュニケーションが閉ざされる場合にこれを視覚的なコミュニケーションによっていかにサポートできるか、という観点において、今回の趣旨を捉えていただいた実に興味深い作品が数多くあります。

■ 展示作品例(約50点の中からの任意抜粋です。)

エントリーNo.3 タイトル「きぶんバンダナ」

案者による制作意図(ほぼ原文):

わかりやすさ、そして誰にでも認識してもらえるデザインを考えたところ、言語によるコミュニケーションは難しいと考えました。そこで記号・図形・色だけでコミュニケーションを取るには・・・というところから、四つの表情を、図形と色のみで表現しました。分割することにより、着用者のその時の気分や体調を、この一枚でわかりやすく伝えることができます。これはバンダナを頭につけると、四つに分けた一面のいずれかがおでこの位置に来ることを発想しました。さらに、広げた状態だと、それぞれの表情が大きく口を開けてるように見えて、子供にも楽しく使ってもらえるような遊び心を加えました。なにより黒のみではっきりとしたデザインにしたので、印象が強く、視認性が高いというのもポイントです。

事務局からのコメント:

図形と色のみで感情表情を示すデザイン。たたむことができるバンダナの特性を活かし、4つにそれぞれのテーマを与えている。

エントリーNo.13 タイトル「あおいとり」

案者による制作意図(ほぼ原文):

災難や緊急時の救援作業は分かりやすいことが第一で、頭に冠った三角巾のバンダナは、救援者の証しとして目立つ目印に。図柄中の白い部分は、どうゆう救援者であるのか文字を書き入れるようにして使用する。同時に普段にも使用してみたいおしゃれでかわいいデザインを目指しました。

事務局からのコメント:

いざという時には白い部分に文字を書き入れることができ、救援者の目印になるという機能を持つが、一見するとかわいらしい鳥の模様で構成することで、普段使いしてもらいやすいことを考慮した。

エントリーNo.23 タイトル「Help Clover」

案者による制作意図(ほぼ原文):

「クローバー」と「助け合い」をコンセプトに制作しました。地の色は、災害が起きたときに目につきやすく、安心感ある明るめのグリーンに。クローバーの葉の形をハート形にし、それをつなげる事で、人と人とのコミュニケーションをより深めるという意味をこめました。中心に大きなクローバーを白抜きで配置し、非常時には自身の詳細等をマーカーで書き込めるようにしました。また、災害が起きてしまった時に少しでも人の励みになり、人と人とのつながりを大切にしてもらえるよう、「HELP」という文字や、クローバーの下には手書き風の書体で「助け合おう、繋がろう」の文字を配置し、全体的に安心感あるデザインに仕上げました。

事務局からのコメント:

優しい色合いで、ハートの形が集まってクローバーの葉になるというデザインと「助けあおう、繋がろう」というメッセージがシンプルに伝わってくる。また、自身の詳細を書き込む機能を取り入れた。

エントリーNo.43 タイトル「マスク・アンド・シルエット TYPE2」

案者による制作意図(ほぼ原文):

一枚のバンダナの表裏両面を使い発信できる機能および、デザインを考えてみました。
「助けます」発信の面:
平時に常に持ち歩き、装着すると自分の顔半分が動物の口に見える折りたたみマスクとなります。学校での給食、掃除、花粉、PM2.5値時節での着用や、発災時には、口を覆うマスク、止血、汗、汚れなどのタオル代わりとして活用します。
「助けて」発信の面:
緊急時に利用者の年代、健康状況に応じた各シルエットでSOS発信者の状況をより詳しく伝えます。

事務局からのコメント:

普段使いにおける機能性へのユーモラスな発想と、またリバーシブル使いという発想で緊急時の活用が盛り込まれた。

エントリーNo.45 タイトル「巾着案」

案者による制作意図(ほぼ原文):

女性の視点で、避難所生活において、生理用ナプキンを入れるポーチにしたり、リップクリームやハンドクリームなど細々した小物入れに活用してもらう。捻挫固定は避難時周囲に困っている人がいた際に活用してもらいたい。青色には神経を落ち着かせる効果があり気持ちの安定を図るとともに反対色で引き締め作り方が見やすくなるよう工夫した。

事務局からのコメント:

災害時や非常時に役立つバンダナのいくつもの使用法を表すイラストが手書き風で親しみやすい。人と人のではないが、「減災の知恵の送り手」と「バンダナユーザー」とのコミュニケーションをつくり出す発想とも言えようか。

関連イベント

■「来場者投票DAY」

この展示会場にて会期中、来場者投票を行います。

開催日:2月16日(火)・20日(土)・21日(日)、3月11日(金)・12日(土)・13日(日)

時間:11:00〜14:00

参加希望者は直接展示会場にお越し下さい。

投票DAY以外の日も、希望者は参加いただけます。当日、人と防災未来センター西館「総合案内」にて申しつけ、投票用紙を受け取ってください。

この投票の結果はウェブサイトにて公開します。また、結果をコンテストの審査において活用します。そのため厳正な結果を得るためにお一人1回の参加とさせていただき、また不正と思われる票は無効となりますこと、ご了承ください。(投票には提案者の方も参加できます。)

■お問い合わせ:

展示会場についてのお問い合わせ

阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター「観覧案内」

TEL078-262-5050  FAX078-262-5055

〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通1−5−2  http://www.dri.ne.jp/

展示内容についてのお問い合わせ

減災デザイン・プロジェクト事務局 減災バンダナ展係

Eメール office@gensai-design.com (@は半角)までご連絡ください。